ベイトリールは使い方を間違えると、全く性能が発揮できないリールです。
最初はどうやって使えばいいか分からないと思うかもしれませんが、しっかりと使い方を知ってちゃんと扱えば快適に使えるリールでもあります。
ここではベイトリール初心者に知ってほしいベイトリールの使い方について解説していきます。
ベイトリールのメカニカルブレーキの使い方
ベイトリールはメカニカルブレーキ(キャスコンとも呼ぶ)というブレーキが付いています。
ハンドルの横についているツマミを時計回りに回すとしまり、反時計回りに回すとゆるんでいきます。
メカニカルブレーキはスプールのシャフトを押して物理的にブレーキをかける仕組みになっています。
メカニカルブレーキの調整で「クラッチを切ってルアーが自然落下するぐらいに締め込む」という方法を紹介しているところもありますが、これは間違った情報です。
昔はブレーキの性能が良くなかったのでメカニカルブレーキで調整する必要があったのですが、今はブレーキの性能が良くなったのでほとんど調整する必要がなくなりました。
今のベイトリールはブレーキの性能が高くなったため、すべてのメーカーのベイトリールでメカニカルブレーキはゼロセッティングが基本となりました。
- SPORTLIFEPLANETS.「ゼロアジャスターってなに!? スティーズに代表される技術の進化!」.SLPPLUS.https://slpplus.jp/column/zero,(参照 2022-02-16)
- SHIMANO.「METANIUM HG XG 取扱説明書」.SHIMANO CUSTOMER CENTER.https://www.shimanofishingservice.jp/img/product/manual/manual_20_metanium.pdf,(参照 2022-02-16)
- アブガルシア.「MAX DLC 取扱説明書」.ピュアフィッシングジャパン.https://www.purefishing.jp/product/assets/MAX_DLC_manual_423.pdf,(参照 2022-02-16)
メカニカルブレーキをゆるんでいる状態にして、スプールを指でつまんで左右に動かすとカタカタと音がします。
この状態からゆっくりとメカニカルブレーキをしめていき、カタカタしないギリギリのところから少しだけゆるませた状態がゼロセッティングです。
新品のベイトリールはほぼすべてゼロセッティングになっているため、調整する必要はありません。
中古のベイトリールを買った時だけ、調整するといいでしょう。
メカニカルブレーキはゼロセッティングにすれば動かす必要はないんですね。
そうです。例外的な使い方としてはゼロセッティングの状態から1/4~1/2回転しめることで、飛距離は落ちますがバックラッシュがしにくくなるため、最初は少しだけメカニカルブレーキをしめるのもいいでしょう。
ベイトリールのメインブレーキの使い方
ベイトリールのメインブレーキはメーカーやベイトリールの種類によって変わりますが、基本は外部ダイヤルとマグネットの個数、ブレーキシューのON、OFFで調整します。
外部ダイヤルはサイドカップに付いているダイヤルで、ダイヤルについている数字が大きいほど強いブレーキがかかります。
また、マグネットブレーキの一部はサイドカップのマグネットの数を変えることができ、マグネットの数によってブレーキの強さを変えることもできます。
ブレーキシューは遠心ブレーキのベイトリールのスプールに付いており、ブレーキシューをONにしている数が多いほど強いブレーキがかかるようになります。
どのブレーキでも基本はブレーキは最大の状態から初めて、少しづつ弱くしていくことでバックラッシュせずにキャストができるようになります。
まずはブレーキを最大にして、少しづつ弱めていき、自分にとって最適なブレーキを探していきましょう!
メインブレーキは一度設定を決めたら変えなくていいんですか?
キャストするルアーや風などの状況によって細かく変える必要があります。慣れていくと自分なりのブレーキセッティングが見つかりますので、何度もキャストして慣れることが大事です!
ベイトリールのドラグの使い方
ベイトリールはスタードラグを回転させることでドラグの強さを調整することができます。
しかし、ベイトリールのドラグ設定はスピニングリールに比べて性能が低く、ドラグに頼った釣り方は得意ではありません。
ベイトリールのドラグの基本は一番強いフルドラグにして使います。
ただし、不意な大物がかかるソルトゲームにおいてはフルドラグから半回転ほど弱い状態で使うことが多いです。
ベイトリールで最初からドラグを弱い状態で使ってしまうと、スプールが回転してしまってフッキングが決まらない、ということが起きるので注意しましょう。
ベイトリールは常に強いドラグで使うのが基本なんですね。ドラグを使った釣りはできないんですか?
ベイトリールはハンドルを持ちながらドラグ調整ができるので、慣れてきたらファイト中に自分で調整ができるようになりますよ!ドラグ性能を活かした釣りをしたい場合はダイワさんのATDが搭載されたベイトリールがおすすめです!私もスティーズATWを使っていますがかなりいいですよ!
ベイトリールのサミングのやりかた
サミングとはスプールの回転を親指の先でおさえることで、余計なラインを出さないようにする技術です。
おさえる場所はスプールの真ん中ではなく、スプールエッジと呼ばれるスプールの端を押すようにしましょう。
親指でおさえる場所は必ずスプールエッジにしましょう。ラインが巻かれている場所を押してしまうと、摩擦で手をヤケドしたり、熱でラインが傷んだりしてしまいます。
サミングをする場面は以下になります。
- キャストしてルアーが着水するときにサミングをして、ラインを出さないようにする
- キャスト時にサミングしてバックラッシュを防ぐ
- ルアーをフォールさせるときにクラッチを切ってサミングしてラインを出す速度を調整する
サミングがしっかりできるようになることで、ライントラブルもほとんどしなくなるため、何度も練習してサミングできるようになりましょう!
ベイトリールのクラッチの使い方
クラッチとはスプールの後ろに付いている部品のことです。
このクラッチを押すことでスプールがフリーになり、ラインが出ていくようになります。
クラッチを戻す時はハンドルを回転させることで戻るようになっています。
クラッチを切ってそのままにすると、ルアーの重さでラインがどんどん出て行ってしまうため、クラッチを切ったら親指でスプールの端を持つようにして回転を止めます。
クラッチの基本の使い方は以下のようになっています。
- 親指でクラッチを下に押して切る
- 親指の先でスプールを抑えてラインが出ないようにする
- キャスト
- サミングしてスプールの回転を止める
- ハンドルを回してクラッチを戻す
キャストしている途中でラインを止めたいときはハンドルを回転させてクラッチを戻してもいいんでしょうか?
クラッチを戻す時は絶対にスプールが回っていないときに戻しましょう!スプールが回転している時にクラッチを戻すとギアやスプールが壊れる原因になります!
ベイトリールのラインの通し方
スプールに巻かれたラインをレベルワインダーやガイドに通す時には、クラッチを切ってラインを出してはいけません。
クラッチを切ってラインを出してしまうと、スプールが回転してしまいバックラッシュしてしまうからです。
正しいラインの出し方は、クラッチを切らずにドラグを緩めてラインを出すようにしましょう。
また、レベルワインダーにラインを通す時は、シャフトの上からレベルワインダーを通すようにしましょう。
ベイトリールはラインストッパーを使うようにしよう
ベイトリールはラインストッパーを使わずにラインを巻いてしまうとすでに巻かれているラインの下に入ってしまいます。
それに気づかずガイドまでラインを通してキャストしてしまうと、一投目で高切れ・・・ということになります。
そうならないようにラインストッパーを使うか、なければシールで止めておくことをおすすめします。