ベイトタックルに細いライン

スピニングタックルで長年釣りをしてきた人がベイトタックルに興味を持って、ベイトタックルでの釣りをすると【ベイトタックルを使ったら魚が釣れなくなった】という話をよく聞きます。 

もちろん、スピニングタックルとベイトタックルではまったく違うものであるため、慣れるまで時間がかかるというのもあります。

今回は、ベイトタックルに変えてから魚が釣れない・・・という人の原因である○○○について解説していきます!

ラインのせいで魚が釣れない!?

PITBULL8+

それでは早速本題です。実は○○○というのはラインのことです。

ベイトタックルはスピニングタックルと違い、ラインを太くすることをおすすめされます。

理由としては、元々ベイトタックルはライントラブルが多く、バックラッシュからの高切れのリスクを減らしたり、バックラッシュしたラインをほどきやすくするためにラインを太くします。

ラインを太くするとライントラブルは減りますが、実は【ラインを太くすると魚が釣れない】という関係性は研究されており、きちんと結果が出ているのです。

その原因は【魚の目】にある特殊能力にあります!

その特殊能力とはどういったものなのでしょうか?しっかりと解説をしていきます!

魚の特殊能力「線視力」とは?

それは【線視力】というもので、魚の目にはラインを見極める機能が付いているのです。線視力に関しての資料は以下を参照してください。

参考:条 件 反 射 手 法 を 用 い て 求 め た イ シ ダ イ0年 魚 の 単 線 視 力*1

この資料によると、イシダイの通常の視力は0.14であるにも関わらず、線視力は0.63もあるということでした。

単線視力イメージ画像

あくまでもイメージですが、イシダイの場合はこのようにラインが強調されて見えている可能性があるということです。
そして、イシダイの反応はラインが太ければより素早く反応することも分かっています。

もちろんこの結果はあくまでもイシダイを研究して出た結果であるため、他の魚では結果は違ってきますが、釣りをしている人であれば何となくは感じていると思います。

ベイトタックルでは基本的に太いラインを巻くことを推奨していますが、始めたばかりのころはバックラッシュしてもラインが切れないように、必要以上に太いラインを巻くことも多いと思います。

これがベイトタックルに変えたら釣れなくなったと言われる原因の一つになっている可能性があるのです。

ラインを太くするとルアーの動きが悪くなる

線視力以外にもラインを太くすることのデメリットがあります。それはルアーの動きが悪くなるということです。

シーバスゲームで例えると、スピニングタックルは0.6~1号前後のPEラインをメインに使っている人が多いのに対して、ベイトタックルの場合は1.5~3号をメインに使うことが多いです。

PEラインの号数は太さの単位ではなく、重さの単位であるため上の例で行くと、2~3倍ほど重いラインを使っているということです。

そうなると、ラインの動きがルアーに影響を与えてしまうのです。だからこそ、ベイトタックルであってもなるべく細いラインを巻いた方が釣果は上がります。

ベイトタックルで細いラインはどうなの?

ベイトタックルに細いライン

ベイトタックルは細いラインを使うことをおすすめされない理由はいくつかあります。

  • バックラッシュ時に高切れするリスクが高くなる
  • ライントラブルが起きやすい
  • ドラグ性能が低い

当然ですが、ラインが細くなるとバックラッシュしたときに高切れを起こす可能性が高くなります。

また、ラインが細いとスプールに巻かれたラインに食い込む可能性が高くなります。
特に魚とのファイトをすると、気づかぬうちにラインが食い込んでおり、次のキャストで高切れ・・・なんてトラブルも起こりやすくなります。


ドラグ性能もスピニングリールと比べて低いため、魚の急な突っ込みに対応できず、バラす原因になることがあります。

魚が釣れない原因を解消する方法は?

上記で説明した通り、釣果を上げるにはラインを細くした方がいいですが、細いラインを使うとライントラブルにもなりやすいというデメリットがあります。

この2つを両立するにはどうすればいいのでしょうか?
ライントラブルを起こさないようにするためにできることがあります。それは以下のことをするだけです。

  • スプールに巻くラインは8割ぐらいまでにする
  • 魚とのファイトや根掛かりを外した直後は軽いキャストをする
  • ドラグ調整をこまめに行うか、ハンドドラグを多用する

スプールに巻くラインの量を減らすことで、飛距離は落ちますが、バックラッシュはかなり少なくなり、キャストフィールも良くなります。

ラインの食い込みは、軽いキャストを行うことで解消することができるため、ラインに強いテンションがかかった場合は次のキャストは必ず軽めのキャストをして、食い込んでいるラインをほどいてからフルキャストをすれば高切れを防げます。

ハンドドラグに関しては、スプールを直接手で押さえてドラグの調整をする方法です。
調整を間違えると、スプールの破損の原因になるためメーカーはおすすめしていませんが、きちんと調整できるようになればスピニングリールに巻けないドラグ性能を作ることができます。

これらをすることで、細いラインを使ったとしてもライントラブルなくベイトタックルを使うことができるようになりますので、ぜひチャレンジしてみてください!

まとめ

いかがでしょうか?ラインを太くしてしまうと、魚が持つ線視力によって釣果が落ちてしまうため、ベイトタックルであってもなるべく細いラインで釣りをする必要があります。

トラブルなく釣るには、ラインセッティングやベイトタックルの技術でカバーできるため、ぜひ細いラインを使って釣果もあげていってください!