現在のソルトシーンではほとんどの場面でPEラインを使用しています。
しかし、初心者はPEラインと言ってもどうやって選べばいいか?どうすればいいか?が分からないと思います。
そんな時はこのページを参考にしていただければ幸いです!
PEラインとは?
そもそもPEラインとはどういったものなのでしょうか?
PEとは糸の素材であるポリエチレンから来ています。
ポリエチレンとはプラスティックの素材の一種であり、コンビニのレジ袋にも採用されている、とても身近な素材です。
このポリエチレンを極細の糸状に加工し、数本の糸を編み込んで作られているのがPEラインです。
そして、編み込んだラインにコーティングをしたり、各社の独特な技術を採用してラインが作られていきます。
また、編み込む数は基本的に4の倍数の物が多いですが、一部6本撚りのラインなども発売されています。
PEラインの特徴
PEラインがなぜソルトシーンでこんなに使われるようになったのかは、ずばりPEラインの特性がソルトシーンに合っているからです。
ソルトシーンではバスの野池や湖の釣りとは違い、波や潮の流れ等の情報量が多いという特徴があります。
また、ソルトシーンでは多くの場合で飛距離が必要な事があり、感度と飛距離に優れたPEラインが広く使われるようになりました。
そんなPEラインのメリットとデメリットを紹介します。
PEラインのメリット
- 感度がいい
PEラインは伸びが少ないため、海中の情報を手元にしっかり伝えてくれるため、感度がいいとされています。
一般的なPEラインは伸び率は5%ほどであり、上位になると1~3%ほどになっています。もちろん伸び率が少ないほど感度が高いということになりますし、フッキングやジャークなどの力も伝えやすくなります。
- 飛距離が出る
PEラインはフロロやナイロンに比べて、軽く細く滑らかな表面にできるため飛距離が格段にアップします。
沖のブレイクや、1本先の橋脚を攻めたい場合など飛距離が必要な場面ではとても重宝する特徴です。
- 直線強度が強い
PEラインは直線強度がとても強いというのが特徴です。
どれぐらい強いのか?というと、フロロラインと同じ号数だった場合、3倍以上の強度を持っています。
PEラインのデメリット
- 伸びない
メリットとしても数えられる伸び率ですが、デメリットにもなります。
具体的には伸びないため、魚のバイト中の急な突っ込みに結び目が耐えられず切れてしまうことや、ダイレクトに力が加わってしまうため、魚の口切れなどが起きてしまいました。
だからこそ、これを解消するために、PEラインはリーダーを使用する必要が出てきたというわけです。
- 摩擦に弱い
PEはポリエチレンが素材になるため、熱に弱いという特性があります。
だからこそ、ガイドへの摩擦やリーダーとの編み込み等に発生する熱でライン自体の強度が落ちてしまうという現象が発生します。
- ダメージがわかりにくい
フロロやナイロンラインというのはクリアカラーで、触るとラインにダメージが入っているかがわかりますが、PEラインの場合は色が付いていることと、触ってもラインへのダメージがわかりにくいという特徴があります。
見た目での判断としては、ラインの色あせや毛羽立ちで判断し、目立つ場合は適度に交換する必要があります。
編み込み数による違いは?
PEラインは基本的に4本編み、8本編み、12本編み、16本編みがメインとなって作られています。
この本数によってどういった違いが出るのでしょうか?
4本編みの特徴
4本編みの最大の特徴は、同じ号数の他の編み込み数のラインと違って、糸の1本1本が太いということです。
その為、4本編みは他と比べて摩擦に強く、コシが強いことが特徴です。
その為、ロックフィッシュやヒラスズキ等の磯場で使うことや、PEラインだけどライン自体に張りが欲しいときに選ばれることが多い本数になります。
デメリットとしては、ラインが潰れやすく、糸鳴りがしやすいというものがデメリットになります。
8本編み
8本編みラインの特徴は、しなやかで形を保ちやすく、糸鳴りが少ないのが特徴です。
また、4本編みと比べて8本編みの方が直線強度が強くなるのも特徴です。
どの編み込み数にするか迷ったときは8本編みにしておけば間違いはないでしょう。
デメリットとしては1本1本が細いため、摩擦によって切れやすく、高切れしやすいのも特徴です。
12本編み
12本編みは4、8本編みと比べると種類が少なく、また高額です。
しかし、12本の糸を編み込むため、しなやかさや形を保つ力、強度は一番高くなります。
また糸鳴りもしにくいのも特徴です。
デメリットとしては先にも述べた通り値段が高くなることと、より摩擦に弱くなることが挙げられます。
値段は高いですが、感度もより高くなるため、一度使っていただきたいラインになります。
16本編み
16本編みはどのメーカーからもほとんど発売されておらず、釣り具屋に行っても見る機会は少ないです。
メリットは12本編みの上位互換となり、それに付随してデメリットも大きくなります。
値段はとても高いですが、真円を保ちやすく感度も良いため、値段を気にしないのであれば試してみるのもいいかもしれません。
PEラインの太さについて
一般社団法人日本釣用品工業会が定めているPEラインの規格としては、1号=20d(デニール)という決まりがあります。
デニールというのは、9000m当たり1グラムの糸の太さであれば1デニールという単位になります。
しかし、実際にはPEラインの太さはバラバラなのはご存じでしょうか。
というのもラインへのコーティング、編み込みの方法、各社独自の技術の差によって太さが変わってしまうからです。
また、実際にラインを巻くときにも、PEラインは潰れるため、同じラインで合っても、巻ける長さは変わることがあります。
オススメPEライン
ここからは筆者オススメのPEラインを紹介していきます。
SHIMANOから発売されているPITBULL8+という商品です。
この商品の特徴は何と言っても1%という低伸度かつ高品質ながら低価格を実現した商品という点です。
同じくPITBULLシリーズというのが本商品より前に発売されていますが、そちらに比べて数百円の差でここまで性能が違うのか、というほど高品質ラインです。迷ったときはこちらを選べば問題ないでしょう。
こちらは安価でありながら性能がいいと言われてきたSuperX4をアップグレードした商品です。
性能としては耐摩耗、低伸度を追求したものであり、釣り種目ごとに合ったカラーラインナップや号数が用意されています。初心者はまずこちらのX4もしくはX8を使えば間違いないでしょう。