ベイトタックルはスピニングタックルと違う点として、トリガーシートという出っ張りがロッドについていたり、スピニングリールのように、ハンドルを左右に付け替えることができません。
そのため、持ち方やベイトリールを持つ手によってキャストの仕方が変わったり、メリット・デメリットがあります。
正しいベイトタックルの持ち方を知ることは、ベイトタックルを使って魚を釣るために必須の知識であり、今後のベイトタックルの人生を決めるといっても過言ではありません。
ここでは
・ベイトタックルの持ち方
・ベイトリールのハンドルの向きと持ち手で何が変わる?
を紹介します。
このページを見れば、ベイトタックルの持ち方で迷うことはなくなります。
ベイトタックルの持ち方
ベイトタックルの持ち方は【ワンフィンガー】【ツーフィンガー】【スリーフィンガー】【フォーフィンガー】という持ち方があります。
ベイトロッドにあるトリガーの先にある指の本数で呼び名が変わり、それぞれの持ち方にはメリットとデメリットがあります。
それぞれのベイトタックルの持ち方について詳しく解説していきます。
ワンフィンガーとは
ワンフィンガーとはベイトタックルのトリガーに人差し指をかけた持ち方で、ベイトタックルでキャストするときに使う持ち方です。
持ち手がベイトリールの手前側に来るため、ベイトタックルを一番長く持つことができる持ち方です。
メリットは、ベイトロッドを曲げやすい持ち方であるため、飛距離を出しやすく、軽い力でもキャストがしやすいというメリットがあります。
デメリットは、ベイトリールよりも手前を持つため、重心が持ち手の先にあります。
イメージとしてはハンマーを振り回すような感じでキャストをするため、手首や指に負担がかかりやすい持ち方でもあり、力の弱い方にはおすすめできない持ち方でもあります。
手首や握力がきちんとある人は、ワンフィンガーでベイトタックルを持つようにすればまず間違いありません。
ツーフィンガーとは
ツーフィンガーとはベイトタックルのトリガーを中指と薬指ではさむ持ち方で、キャスト時に主に使う持ち方です。
メリットは、持ち手がベイトリールに近くなるため、キャスト時に手首や指に負担がかかりにくいというメリットがあります。
デメリットは、ワンフィンガーに比べて多少飛距離が落ちる点です。
また、後述しますがベイトリールのハンドルと持ち手の左右の向きによってはおすすめできない持ち方でもあります。
手首や指の力に自信がない方や、長時間の釣りをする人におすすめしたいベイトタックルの持ち方です。
スリーフィンガーとは
スリーフィンガーとはベイトタックルのトリガーを薬指と小指ではさむ持ち方です。
キャストの時にスリーフィンガーで持つことはほとんどなく、ベイトタックルでは主にリールを巻くときに使う持ち方です。
メリットは、ベイトリールを包み込むように持つため、ベイトタックルの持ち方の中で一番力が入りやすい持ち方になるという点です。
デメリットは、ベイトリールを持つような持ち方になるため、基本的にキャストには向かないという点です。
フォーフィンガーとは
フォーフィンガーはトリガーの先にすべての指がある持ち方です。
かなり特殊なベイトタックルの持ち方で、レベルワインダーがないベイトリールというものがあります。
レベルワインダーがないため、手でスプールに平行に巻くため、親指と人差し指でラインをつかみながら左右に動かしてラインを巻いていきます。
その他にも、船などのバーチカルな釣りで、ロッドを持ち上げるときにも使うことがありますが、基本的にあまり使うことがない持ち方です。
いずれにしてもベイトタックルの中でかなり特殊な持ち方ですので、必要な場面でのみ使う持ち方と覚えておけばいいでしょう。
ベイトリールのハンドルの向きと持ち手で何が変わる?
ベイトリールはハンドルを左右で付け替えることができないため、キャスト時にベイトリールを持つ手によって色々なことが違ってきます。
ベイトリールのハンドルと持ち手の左右が同じ(例:左ハンドル左手持ち)と、ベイトリールのハンドルと持ち手の左右が違う(例:左ハンドル右手持ち)場合では、かなりの違いが出てきます。
ベイトタックルの持ち手がどちらになるかでの違いを徹底的に解説していきます。
ベイトリールのハンドルと持ち手の左右が同じ場合
例えば、左ハンドルのベイトリールを左手で持つという持ち方でキャストをする場合です。
こちらもメリットやデメリットがありますので、紹介していきます。
キャスト時のベイトリールの持ち手はワンフィンガー
理由としては以下の画像のように、ベイトリールのハンドル側からベイトタックルを持つことになるため、ハンドルが邪魔をして他の持ち方ができないためです。
しかし、基本的にベイトタックルはワンフィンガーでキャストをするのが基本となりますので、慣れてしまえば何ということはありません。
手の入れ替えが必要になる
まず、キャストした状態から
ベイトタックルを体の前に持ってきて
手を入れ替える
という動作が必要になり、フローティングベストを着ていたりする場面では、慣れるまで手の入れ替えに手間取るかと思います。
この手の入れ替えですが、メリットとデメリットがあります。
メリットは負担を分けることができるという点です。
キャスト時の負担、ジャークなどのロッドワーク、魚とのファイトなど釣りをしていると色々なことで腕が疲れてきます。
これらの疲れは基本的にベイトリールを持つ(パーミング)している持ち手に負担がかかりますが、それを分けることができるため、長時間の釣りでも疲れにくいというメリットです。
デメリットはすぐ巻くことができないという点です。
遠投であれば、ルアーが飛んでいる時間もあるため、何も問題ありませんが、近距離であればかなりの違いが出てきます。
例えば、5m先に魚が居着くポイントがあり着水直後に巻かないといけない、という場面ではキャストして1秒もせずにルアーは着水します。
その場合に手の入れ替えをしていれば、間に合わず、ルアーを巻きたいコースを外れてしまうということになります。
こういった小場所でのポイントでの釣りをよくするという人は、ハンドルとは逆の手でキャストをできるようにすることをおすすめします。
ベイトリールのハンドルと持ち手の左右が違う場合
例えば左ハンドルベイトリールを右手で持つという持ち方でキャストをする場合です。
こちらも色々なメリット、デメリットがあります。
キャスト時の持ち方が自由になる
ハンドルとは逆方向の手でベイトリールを持つため、どんな持ち方でのキャストもできるようになります。
手首が痛いときや重たいルアーをキャストする場合はツーフィンガーでキャストをすると、手首の負担が少なくなったり、近距離の場合はスリーフィンガーでキャストしてそのまま巻き始めたりというのもできるようになります。
手の入れ替えが必要なくなる
手の入れ替えがなくなるため、必要な作業がなくなるというメリットがあります。
近距離や小場所での釣りでは、かなりのアドバンテージがあるため、ベイトタックルを使い、そういった場所で釣りをしたいと考えている方におすすめの持ち方です。
キャストがぶれやすく、疲れやすい
ベイトリールは、ハンドル側にギアやハンドルといった、重たい部品が集まっています。
ベイトリールのハンドルが下にある状態でキャストをするため、疲れやすくキャストがぶれやすいというデメリットがあります。
この感覚はスピニングリールがあるとわかります。
試しにスピニングリール単体をいつもの状態で持って20回振ってみてください。
次にスピニングリールを上向きにして同じように20回振ってみてください。
そうするとスピニングリールが下にあるほうが、振り終わった後にスピニングリールの重さがダイレクトに伝わる感覚があるのが分かると思います。
また、ベイトリールを持っている手に負担が集中するため、疲れやすいというデメリットもあります。
これらのデメリットは慣れてしまえば問題ありませんので、あまり深く考えずにベイトタックルの持ち手を選んで持ち方を決めてください。
まとめ
いかがでしょうか。ベイトタックルの持ち方はいろいろありますが、基本的にはキャスト時はワンフィンガーで持つ、巻くときはスリーフィンガーで持つということを覚えれば問題ありません。
自分の筋力や手首の強さ、どちらで持つかはそれぞれですから、ご自身の好みに合わせてベイトタックルの持ち方を決めていただければと思います。